2011-01-01から1年間の記事一覧

名も無きジブリの民:『仮りぐらしのアリエッティ』

スタジオジブリって、もう完全に次世代を育成することを諦めたんだと思うんだよね。吾朗ちゃんこと息子の宮崎吾朗とか、名も無きスタッフとかが監督した映画が稀に発表されるけど、でもそれってポーズに過ぎないんじゃないかと思う。 それほどまでに宮崎駿や…

還ってきたキャプテン:『キャプテンEO』

久しぶりにディズニーランドに行ってきた。なんで行ったのかというと、ぶっちゃけ嫁と子供が連れてゆけと訴えたからなのだが、他にも理由があった。 そろそろ『キャプテンEO』が観たかったのだな。 ご存知の方も多いと思うが、『キャプテンEO』は昨年の六月…

スピルバーグなう:『SUPER 8/スーパーエイト』

SUPER 8/スーパーエイト [DVD] 『SUPER 8』、『スーパーエイト』、『スーパー8』……どう表記したらSE0的にOKなのか見当つかないのだが、ともかく『SUPER 8/スーパーエイト』を鑑賞した。当然、面白かった。今川泰宏が『ジャイアントロボ』や『真マジンガー …

常に希望はある:『スカイライン -征服-』

Skyline (Blu-Ray)Skyline 『スカイライン -征服-』鑑賞。世間では賛否両論のB級映画という扱いらしいが、今年のトレンドであるところの宇宙人侵略モノ映画における傑作の一つなのではないかと思ったよ。まぁ、『スーパー8』も面白かったけれども。 本作は基…

さや侍のすべてはさやの中:『さや侍』

『さや侍』鑑賞。一見、ウェルメイドな映画にみえるものの、実は松本の映画三作の中で最もエクストリームなメッセージを放つ作品ではないかと思ったよ。 立ち位置を再度説明しておくと、自分は『夢で逢えたら』を観て以降、ずっと松本信者だ。『ごっつ』も『…

悪人ホリエモン

ロフトプラスワンで行われているホリエモンのトークライブをたまに観覧している。ゲストを呼んで対談する形式なので、ゲストに興味無い時はパスしたりしていたのだが、今回のゲストは田原総一郎に上杉隆、しかも司会役で吉田豪、しかもしかもホリエモンを娑…

勝利の理由:『劇場版 マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜』

書こう書こうと思っていたけれども、震災ですっかり忘れていたネタを書いてみるよ。 『劇場版 マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜』を観たのだけれども、本当に本当に面白かった。板野サーカスを超えた機動で動くメカニック、菅野よう子による天才的な…

リア充スコットの巡礼:『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団 (エドガー・ライト監督) [DVD] 巷で噂の『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』を観たのだが、いまふたつくらい乗り切れなかったよ。 この映画、世間では『キック・アス』や『エンジェル・ウォーズ』と並…

ネガの世界:伊上勝評伝

自分はこの歳になっても日曜朝の特撮タイムを一週間の楽しみの一つにしているおっさんなのだが、おっさんになる遥か昔からウルトラマンやスーパー戦隊やメタルヒーローの方がライダーよりも好みで、現在も平成ライダーの方が昭和ライダーよりも好きだったり…

『鈴木先生』とテロリスト

『鈴木先生』11巻読了。 11巻感想 『鈴木先生』11巻読了。 鈴木先生(11) (アクションコミックス)武富 健治 単行本派な自分は毎回毎回ハァハァ言いながら読んでいるわけなのだが、堂々たる完結だった。 当初から過剰なことが大いにウケていたマンガだったが、…

王国VS王国:『エンジェル・ウォーズ』

エンジェル・ウォーズ (原題: SUCKER PUNCH) [DVD] またしてもガックリな邦題がついてしまった『エンジェル・ウォーズ』こと『サッカー・パンチ』を観にいったのだが、最高の映画だった。既に今年のオレ・ランキングでベスト1と断言しても構わない。 でも…

届けぼくらの放射精物質!:『オタク大賞H』

もう3週間くらい前になるのだが、毎回観覧している『オタク大賞』のスピンオフ企画、『オタク大賞H』を観覧してきた。もう大分時節をすぎてしまった気もするのだが、「レポートを書く」と友人と約束してしまっていたので、簡単ながら当日の模様について書こ…

町山智浩『トゥルーグリット』解説in 川越スカラ座

自分はださいたまの川越市に住んでいる。池袋から東上線に乗って40分ほどの田舎くさいたまな土地だ。 中心地である川越駅から25分ほどてくてく歩いた地に、川越スカラ座という映画館がある。シネコン全盛の今となっては絶滅寸前な「まちの映画館」で、実際一…

ぼくらは全員ささきいさお!:『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』

前回の続きのような、続きで無いような日記。 『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』とライダー40年の歩み40YEARS CHRONICLE東映 『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』鑑賞。スタッフが命をかけて…

第三次スーパープリキュア大戦α 終焉の銀河へ:『プリキュアオールスターズDX3 未来に届け!世界をつなぐ☆虹色の花』

そろそろ通常営業……ってわけでもないが、地震と原発のことばかり考えても行き詰まってくるので、映画の感想なぞ書こうと思う。 毎年欠かさず観ているスーパープリキュア大戦映画こと『プリキュアオールスターズDX』を今年も観て来たのだが、今回は面白かった…

不謹慎とトラウマと物語

今週末から近所のシネコンが時間限定ながらも段々と営業復活してくるようで、非常に嬉しい。 なにしろ、我が家の近所には4つもシネコンがあるのだが、先週末はそのうち3つが休業で、唯一営業してるシネプレックスまで足を伸ばすと、劇場の外まで続く行列でと…

今こそ読みたい『がらくた屋まん太』最終回

いかなる困難に出会おうとも、自己を直視すること以外に道はない。 いかに悲しみの涙の淵に沈もうとも、それを直視することの他に我々にすべはない。 海を見つめ。大海に出よ。嵐にたけり狂っていても海に出よ。 真っ正直に生きよ。くそまじめな男になれ。一…

放射能と生きる

なんかテレビとTwitterを交互にみていると、何時間でも過ごせてしまう。 それにしても、こんな状態で仕事するってツラいわー。こんなにもネットやTVで「普通じゃないよ!」っていわれてるのに、普通に会社行って普通に仕事するツラさ。いかに自分の精神的コ…

地震・津波・火事・原発

親愛なるブログ読者の皆様、お元気だろうか? ダサイタマはカワゴエシティーに住んでる自分は無事元気だ。海も無くて平地続きの当地では地震もそれほど影響無く、職場の棚の一番上に置いてあったビーカーが割れたのと、自室に山積みしてあった本の山が崩れた…

映画を観るという、楽しくて幸せな一日

『スイートプリキュア』のあまりのつまらなさに悶絶中のマクガイヤーです。こんばんは。 や、土日の朝に放送されているアニメやら特撮やらは、たとえ大きなお友達がブログやらTwitterやらで熱く語ろうとも、基本的には未就学児童や小学校低学年向けに作られ…

イーストウッドにとっての生者:『ヒア アフター』

『ヒア アフター』鑑賞。 世間では「クリント・イーストウッドも遂に『大霊界』を撮るようになったか」というようないわれ方をしてるこの映画だが、自分はとても面白く感じたよ。 この映画、確かに「あの世」が映像として写るし、「あの世」にアクセスした人…

ライター参加しますた。:『評価経済社会 ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている』

評価経済社会 ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている岡田 斗司夫 以前も書いたけれども、自分はオタキングexという岡田斗司夫に13万円払って仕事をするという、タダ働きどころかマイナス働きをする会社……みたいな集まりに参加しているのだが、そこでライタ…

イケメンはどこから来て、どこへ行くのか?:『オタク大賞Presents〜 Otome Awards 2010』 その2

上田繭子 『ハートキャッチプリキュア!』 ハートキャッチプリキュア!【1】 [DVD] 2010年度オタク大賞を獲った作品ですが、「おまえら男子は本当に分かっているのか?」と言いたいです(笑)。 土日の朝にやってるアニメは中々アニメ誌とりあげない。『ハト…

腐りかけが一番美味しい:『オタク大賞Presents〜 Otome Awards 2010』 その1

浸透と拡散を繰り返したからか、もしくはもともと異なる存在だったのか、すっかり別種の生き物となってしまったオタ男・オタ女。 オタ男である自分としては、オタ女の価値観や行動様式に興味深々なのであるが、昨年開催された腐女子じゃなかったオトメ版オタ…

この引越 良いねとキミが言ったから 今夜と来週はテレビ出演

すっかり忘れていたのだが、『熱中スタジアム』という番組の「引越」がテーマの回に一般参加者として出演した。 引越のことをこのブログに書いたら出演のお誘いコメントがついたのだな。 二本撮りで、一本目は今週、二本目は来週放映だそうだ。再放送もされ…

透明なボデー、透明な悪意:『冷たい熱帯魚』

単館公開にも関わらず大反響な『冷たい熱帯魚』を観たのだが、凶悪な映画だったよ。 なにが凶悪かっていうと、実際にあった犯罪を題材にしたとか、バラバラ死体が写りまくるとか、そういうことではない。この映画を鑑賞すると、価値館が少なからず変わる。死…

一番いいレポートを頼む……:『日本オタク大賞2010』 その2

その他編(担当:鶴岡法斎) 『ゲゲゲの女房』大ブレイク ゲゲゲの女房 完全版 DVD-BOX1 水木先生がやっと報われた! 今、ビッグコミックで『ゲゲゲの女房』放送時のエッセイマンガ書いている。 「ゼタ」下半分切り取ると「ガロ」。 まさか朝の連ドラに実際…

大丈夫だ、問題ない!:『日本オタク大賞2010』 その1

毎年楽しみにしているオタクイベントじゃなくてお笑いイベントであるところのオタク大賞、勿論今年も行ってきた。Ust中継もされていたようなので、御覧になった方も多いのではなかろうか。 いや、実をいうと、ジャンプ漫画をテーマとした『オタク大賞R6』も…

それぞれのナラティブ:『その街のこども』

タマフルでもDigでも噂してる『その街のこども』を観にいった。昨年の1月にNHKで放送され、大反響を呼んだ結果、再編集版が劇場公開される運びとなったという話を聞くに及び、観たくて観たくて堪らなくなったのだな。噂通り、面白かったよ。 どういう話かと…

俺たちアスホール・オッケー世代 その2:『ソーシャル・ネットワーク』

ソーシャル・ネットワーク (デビッド・フィンチャー 監督) [DVD] (前回の続きのような、続きでないような) 映画『ソーシャル・ネットワーク』は色んな見方のできる作品だと思うのだが、自分は非モテや非コミュの持つリア充への愛憎ってのが最大のテーマと…