大丈夫だ、問題ない!:『日本オタク大賞2010』 その1
毎年楽しみにしているオタクイベントじゃなくてお笑いイベントであるところのオタク大賞、勿論今年も行ってきた。Ust中継もされていたようなので、御覧になった方も多いのではなかろうか。
いや、実をいうと、ジャンプ漫画をテーマとした『オタク大賞R6』も、ヤマトを扱った『R7』も、エンジェルビートについて志田英邦が前Qが熱く語った『R8』もキッチリ参加したのだが、レポートを書かなかっただけなのだな。もう良いだろうと思って。ちょっと忙しくなったこともあるし。
でも、Twitter上で東海村原八に「期待しています」とまで言われては、書かずにはおれん。
というわけで、かなり旬を逃した気もするのだが、自分なりのレポートをアップする。
登壇したのは司会の藤津亮太、東海村原八、志田英邦、前田久、奈良崎コロスケ、鶴岡法斎に加えて、本会は初参加となる前島賢の7人。
10周年となる今年は、まずオタク大賞10年の歴史を簡単に振り返った後、例年と同じく出演者がそれぞれ選んだ2010年のトピックについて皆で語り合い、その後大賞を決めるという進行だった。
以下、いつも通り自分にとってもの凄く面白かったり、印象的だったものについてメモとしてまとめる。
私なりのバイアスがかかったまとめ方なのでご注意を。また、発言の時系列は読みやすさを優先して改変している。←はツッコミ的コメントだったり、次に続くコメントだったり。
模型編(担当:東海村原八)
1/144RGガンダム
RG 1/144 RX-78-2 ガンダム (機動戦士ガンダム)
- メチャメチャ出来が良いのだが、こんなにマニアックなもの売れるのかという懸念があった。
- 蓋を開けてみればもの凄く売れた。イベント性があって、年に1〜2個しか模型買わない層が買った。
- 年に1〜2本しか映画観ない人が観る映画みたいな感覚。
ワンピースの造形テイスト
- 模型業界は企画→造形→大量生産……とやることが一杯なので、ブームが一年遅れる。今、模型業界ではワンピースが大ブーム! 去年の7倍売れてる。普段玩具を買わない層が買ってる。
- ワンピースは脇役や悪役にヘンなヒトが一杯いる。手がやたらデカいとか、アゴがやたら出てるとか。多分、尾田さんがそういうの大好きだからなのだろう。
模型How toもの流行
- 初心者が買うだけではなく、模型を作らないヒトが作った気になる為に買う場合も多い←エア模型ですね!
- PS3でプラモ作るゲームとか出ないかな?←そのプラットフォームで3D処理可能になると、すぐプラモ作るソフト出る、みたいな流れもある。
ホットトイズ 10周年
【ムービー・マスターピース】 『アイアンマン2』 1/6スケールフィギュア ウォーマシーン
- 主に1/6で超クオリティの高い実写モチーフのフィギュアを出している香港のメーカー。値段も高い。業界内でファン多し。
- このホットトイズが創業10周年記念イベントを東京国際フォーラムで開催した。フィギュアの展示は勿論のこと、コンパニオンのお姉ちゃんにフィギュアの衣装着せてズラリと立たせたりした。 噂ではウン千万円かけたという。
- これを観覧していた国内メーカーの関係者は皆悔しがった。好きなものを高いクオリティで作って、それがちゃんと売れている。一方で自分たち国内メーカーは、売れるという理由だけで全然関心の無いくせにメガミマガジンとか読んでリサーチして、美少女フィギュアばかり作ってる(笑)。「もっとオレ達がんばんなきゃ!」と。去年、自分(東海村)が推したウイングナット・ウイングスと同じ構図。
- 自分(東海村)は海洋堂のセンムと一緒に行ったのだが、涙がでるほど悔しがっていた(笑)。
SF映画豊作
- 『第9地区』:社会派の衣を被ったロボットもの。絶対に誰か偉いヒトを騙してつくってる!(笑)
- 『インセプション』:夢から覚めたらまた夢だった……この話、30年前に『うる星やつら』でみたぞ!(笑)
- 『アイアンマン2』:アイアンマン同士が殴りあうシーンに「おまえら、分かってるよね?」感が漂っていた。←あれ(ウォーマシン)、明らかにヘビーガンダムでしたよね(笑)
- 『SPACE BATTLESHIP ヤマト』:オトナ度の分かる映画(笑)。「おれのヤマトはこんなんじゃない!」なんて怒る奴はまだまだコドモ(笑)←最近の50代はコドモなんですね!
- 『SPACE BATTLESHIP ヤマト』:電車男みたいな奴が「古代さんと一緒の船に乗れて嬉しいです!」と言ったすぐ後に「ボク、第三艦橋に乗ります!」なんて言ってたのが面白かった(笑)←しかも、古代くんは悩んでるフリとかしますしね(笑)
- 『SPACE BATTLESHIP ヤマト』:後半クソゲーみたいになっていく。敵のモーションなんて全部同じ(笑)
- 『SPACE BATTLESHIP ヤマト』:猫好きとしてはミーくんに注目。動物だから仕方ないけど、全然芝居できてない(笑)高島礼子の敬礼に「ビクッ!」と反応したりしている(笑)
- 『SPACE BATTLESHIP ヤマト』:コンビニのスイーツみたいな感じ(笑)
- 『トロン:レガシー』3年後ダサくなるであろうとこまで含めて『トロン』と同じ。面白くないところまで『トロン』っぽい。
『トロン:レガシー』:最後、ヒロインを連れてくるところが好き。最近のディズニーは全部そう。『魔法のプリンセス』もヒロインを現実に連れてきた。
ライダー玩具ヒット
仮面ライダーOOO (オーズ) 変身ベルト DXオーズドライバー
- ライダーと戦隊とウルトラの玩具のうち、ある年は戦隊がヒットして、またある年はウルトラがヒットするというのが普通なのだが、ここ数年はずっとライダーの一人勝ち状態。
- 特にライダーベルトが大人気。『オーズ』本編ではTVの中でメダル奪い合い。現実でもオトナがベルトの奪い合い(笑)
マンガ編(担当:奈良崎コロスケ)
『カイタン』ブレイク
カイタン(5) <完> (ヤングマガジンコミックス)
木崎 拓史
- 大宮のホストクラブに勤めたものの、ホストじゃやっていけないのでツケの回収担当になった男が主人公。←大宮というのがまた良いですね(笑)
- だんだんヤクザものになっていくのだが、大分頭がふんわりしたヤクザものに(笑)
- 打ち切りが決まって以降はやりたい放題。腹に爆弾抱えたヤクザがバックでホストを犯したりする。それが最終回一回前(笑)←男同士ってことですよね?(笑)
- 擬音も凄い。腰と尻が当たる音として「シュパンi」という擬音を入れているのだが、何故か一箇所だけ「ショパン」になっている(笑)
- 最終巻だけ読んでもらえば充分なのだが、アマゾンでプレミアが付いたりしている。是非、本屋さんで探してみて下さい(笑)
清野とおる大ブレイク
東京都北区赤羽 1 (GAコミックススペシャル)
清野 とおる
- 『東京都北区赤羽』でブレイク。清野先生は苦労時代が長くて、一時期は親友の押切蓮介に差をつけられていたが、今や越えた。
- マンガとして面白いのは勿論、赤羽の広報としての力もある。赤羽の本屋ではこの本が山積み。
- 「赤羽UFO事件」というのがあったにだが、清野先生は一早く取材し、正体が赤いゲイラカイトであることを突き止めてブログで報告した。でも、ワイドショーではまだUFO、UFOと騒いでいる。結果、Google検索第一位に(笑)
- 赤羽という街も良い。あの商店街のアーケードの奥の方でグレムリンとか売っていそう(笑)←『カイタン』の大宮と通じますね(笑)
- 今や清野先生は完全に街の名士。街中で一緒に取材してたら自転車にのったおばさんが急ブレーキで止まって「あら〜!!」(笑)
- この前大根仁とイベントで話していたが、トークも面白い。今年はメディア活動も積極的にやっていくそう。
『ドカベン』微笑三太郎トレード
『進撃の巨人』
電子書籍時代を先取りした「CR金と銀」
ブルーカラー・マンガの隆盛
淀川ベルトコンベア・ガール 1 (ビッグコミックス)
村上 かつら
- 村上かつらの『淀川ベルトコンベア・ガール』もそういう話だった。家庭の事情で中卒で油揚げ工場に勤めて働く話なのだが、「友達が欲しい」と叫ぶところなんて切なすぎる。
- 数年前は「こんなマンガ、話が暗すぎる」という感想が主だったのだが、今は「共感できる」という声が多いという。
- 時代が追いついてきたというより、「落ちた」?
- 『バレーボーイズ』ですら、生活苦とか未熟児出産とかが出てくる。←作者が大病を患ったというのも大きいかも。
アニメ編(前Q)
『Angel Beats』
Angel Beats! 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]
- 原作ありきでないアニメオリジナル作品では一番のヒット。
- 内容面では……非常に荒削りな脚本でした!←なにそれ!←俺以外、誰も愛してくれない(笑)
- 「結婚してやんよ!」の「やんよ!」にイラっときた(笑)
- 純正アニメ作品というより異業種――ゲーム業界の人を引っ張ってきたところに特徴がある。
『けいおん!!』大人気
劇場作品悲喜こもごも
『HIGHSCHOOL OF THE DEAD』
学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 7 オリジナルアニメBlu−ray付限定版
佐藤 大輔 佐藤 ショウジ
- どんな作品かというと、遅筆で有名な小説家が原作を務めるゾンビものです。←遅筆じゃなくて、終らせないだけ!(笑)
- クラシックなゾンビものを今の美少女キャラでやるというところに新しさがある。
- 最近何故かゾンビブーム。『屍鬼』『これはゾンビですか』『龍が如くOF THE END』……どこがスタートだったの?
- アニメは準備に二年くらいかかる。ロメロがまたゾンビものを撮り始めた頃か?←抵抗なくアクションできるからじゃないの?←それならゲームの方が先にブームだった。
- 『HIGH SCHOOL OF THE DEAD』にはヒロインがビッチという流れも見出せる。計算高くて嫌な女がヒロイン。←萌えを外したから?←最初、他の男と付き合っている女が、「実は貴方のことが好きだったの!」パターンに萌える(笑)
- ヒロインがビッチ。女は信用できない。信用できるのはゾンビと男だけ! ……というのに共感する読者多数。そういうわけで、平野耕太が人気投票第二位に(笑)
『ハートキャッチプリキュア』
映画ハートキャッチプリキュア!花の都でファッションショー・・・ですか!?【特装版】 [Blu-ray]
- 土日早朝の子供向け作品としては珍しい、超高クオリティアニメ
- 『おじゃ魔女どれみ』の馬越がキャラクターデザインや作画監督を務めている。丁度社会人3年目くらいで余剰所得余っているおじゃ魔女世代を狙ったのか?(笑)
- 馬越さんはアニメーターとしても天才的。劇場版もBLあり、映画としての画面の奥行きや広がりありと、出来が良かった。
- プロデューサーが新しくなったこともあって、主人公が弱いとか、変身中に笑うとか、プリキュアとしては禁じ手を使っている。
- 新しい流れを作りたいとのこと。すごい熱血だし。ガンダムとしては『Gガンダム』(笑)←ウルトラマンなら『レオ』ですね!(笑)←今は円盤生物編だったんだ!(笑)
- 先代のプリキュアが出てくる。前番組の『フレッシュ』や『5』ではなく、『ハートキャッチ』の世界観においての先代。高校生キュアとか、おばあさんキュアとか。←『レオ』もキングが出てきましたしね!(笑)
ブラックロックシューター
BLACK★ROCK SHOOTER -PILOT Edition- [Blu-ray]
松尾祐輔
- もともとはWeb発祥。一枚のペラ絵だった。そこからどんどん世界観が広がっていって、二次創作がガンガン生まれた。
- それが盛り上がったのでアニメ化されたが、最初は雑誌の付録という形でDVD配布された。
- 映像作品の無料配布という形になるが、フィギュアの売り上げでペイできる。ある意味、昔の特撮と玩具の関係と似ている。新しくて古いビジネス展開。
ゲーム編(担当:志田英邦)
『エルシャダイ』こんな話題で大丈夫か?
El Shaddai ASCENSION OF THE METARON 特典 特製ポストカード (全3種の中から1枚) 「ダウンロードパスワード付き」付き
- まだゲーム本編は発売されていないのだが、宣伝用トレーラーで大注目された。2chのひろゆきに似た主人公が世界を救う。キャラの顔が異常に濃い。まるでインド映画みたい。皆「これ、おかしいんじゃないか?」と大注目(笑)
- 「こんな装備で大丈夫か?」「大丈夫だ、問題ない」出るわ、出るわ、名言が(笑)一億年前の話なのに、いつの間にか36年前を回想したりする(笑)。
- ハードはPS3。元カプコンのチームがインドの会社の出資でつくっている。
- ニコニコMAD職人の格好のネタになっている。最近のニコ動はボカロの影響で敷居が高くなっていたが、スキルが無くても発想さえあれば閲覧数1億とれる。『エルシャダイ』のおかげでβ時代のニコニコが戻ってきた感じ(笑)
- 既に二回もオンリーイベント開かれたりした。ものすごく話題になっているけど、まだ発売されてない。実際のゲーム内容は謎に満ちている。「出るまでがゲーム」という意味では、21世紀の『センチメンタルグラフィティ2』?(笑)『プレリュード』とか出せば良いのに(笑)コストパフォーマンス最高!←ゴールデンウィークにはハードオフで会えますかね?(笑)←5月にワゴンで会おう!
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『アイドルマスター2』乱交、いや乱心
アイドルマスター2(初回生産限定:「特典封入きらきらパッケージ」) 特典 「新曲『Little Match Girl』限定ダウンロードカード」&ヴァイスシュヴァルツ「アイドルマスター2 PRカードX2種」付き
- えー、2010年には9月18日という日があったんですよ。←なにその勿体ぶった言い回し(笑)←918ですよ(笑)
- どういうゲームかというと、自分の好きなアイドルを、日本銀行券を使って育てるという内容です(笑)
- 初代『アイマス』から5年、2010年9月18日、発表イベントにてついに続編が発表されたのだが……会場が核の炎に包まれた(笑)
- 説明すると、誰も望んでない新要素として「ジュピター」という男性アイドルユニットの育成が追加された。一方で、初代では育成できたのに、続編では育成できない女キャラがいた。
- これをジャニーズに喩えるとですね、いきなり「俺の友達のAKB48を紹介するぜ!」と言われたようなもの(笑)一方で、「大野くんと桜井くんは育成できません」「マジで?! マツジュンだけなの?!」みたいな状態(笑)嵐ファンからすると一大事。署名活動とかおきそう。
- レンジを広げるつもりが大失敗。「さよならジュピター」にしてくれ、と(笑)←無重力セックスと同じで、そこ掘っても何も出ない。
- 4月にアニメ化するらしい。←初のアニメ化ですね(笑)←ロボットとか男とか、大変だなぁ(笑)
- 発表イベントは生中継された。自分も観ていたのだが、客がリアルにひいていくのが分かった。スタンド「ザ・ワールド」みたい(笑)声優さんたちが必死で盛り上げようとしているのが痛々しかった。義務感のみで振られるサイリウムの哀しさといったら!(笑)
- そんな『アイマス2』は2月24日発売。注目です!!(笑)
『FF14』大失敗!
- まずスクウェアが大失敗を認めたというのがニュース。
- 本来なら、FF11やるかFF14やるか、嬉しい悩みに悩む筈だった。しかもキャラデザは『タクティクスオウガ』の吉田明彦。3Dモデルも吉田さんのタッチを生かした「これでごはん三杯いけるぜ!」レベル(笑)の出来の良いものだった。
- でも、色々会ってスタッフ総入れ替え。プロジェクトも延期。スクウェア自身が失敗を認めてしまった。
- 今オンラインRPGは幾つも出ているが、FFの新作ともなると求められるものが凄く高い。中国語が入ってるだけで、皆びっくりしてしまう。スペックが高すぎて、中々立ち上がらなかった。←そこで、オンラインであるにも関らず一本道にするという選択肢は無かったんですか?(笑)
モンスターゲームはGleeじゃなくてハントしたりポケットに入れたり
『タクティクスオウガ』15年ぶりのリメイク
- スーパーファミコン時代の押しも押されぬ名作。それがPSPでリメイクされた。
- どんな内容なんですか?←主人公が民族や兄弟のしがらみに縛られて、悪い道を進んでいくという……←それ、ルートの一つにしかすぎないから!(笑)
- 現在のSRPGの基礎となった作品の一つ。やりこめる。石投げあってレベルアップするので、石投げゲーなんて言われた。←リメイク版では無くなった。
- ポケモンで疲れた俺の心を癒してくれた(笑)、今期no. 1のゲーム。
- ディレクターの松野泰己はFF12の後、消息不明になっていた。『MAD WORLD』なんかで名前が出たりしたけれども、皆心配していた。それが自作のリメイクという形で帰ってきてくれた。皆の待ち望んでいたゲーム。
- 『エヴァ新劇場版』みたいな感じ?←幼馴染みが熟女になって帰ってきたような感じ(笑)