オタク大賞R5〜オタクはつらいよ・望郷編〜2009年のロボットアニメ その4 2009年8〜9月のオタクニュース
(前回の続きです)
ラブプラス発売
実写版ヤマト
- (藤津)期待しているというより、お付き合いしなきゃいけない何かだと思う。初詣とかハレー彗星みたいな(笑)。
- 高島礼子*1が作るカクテルに期待(笑)。
- 森雪は時代錯誤的なヒロイン。あの時点でもちょっと古かった。実写版ではどうなるのか?
- 「ALWAYS」の監督と聞くとアレだが、「ジュブナイル」や「リターナー」の流れでいくと面白いことしてくれそう。特に「リターナー」ではジャンボ機がパカパカ割れて変形*2というのをやってくれたが、その流れでヤマトがパカパカ割れて変形……は怒る人がいそうなので、ヤマトの赤いところと黒いところが割れて波動砲が出るというのは?←「グラディウス」みたい。
- デスラーのキャストだけ未発表だが、外人だと興醒め。日本人でも興醒め。
サマーウォーズ
- 大ヒット。鳩山首相もみたらしい。
- 「サマーウォーズ」の声優キャストは本職の声優と俳優のハイブリッド。濁っている声に堪らなく色気を感じる。
- すいません。お客さんの中で、「サマーウォーズ」観た人の中で、こんなのSFじゃない!って思った方どれくらいいますか?挙手をお願いします。(それなりの数が手を挙げる)ああ、やっぱり。大森望さんにも「これってSFですかね?」と確認しました。←そういう怖い人がいるからSFは売れないんだよ(笑)。
- ハッピーエンドありきで話を作っている。僕の中二病の心には響かなかった(笑)。←「ヱヴァ破」と同じ怒り方ですね(笑)。
- 確かに無理スジを演出でカバーしているという所はある。
- とりあえずカズマくんは女で良かったんじゃない?(笑)
「劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー」
“アニメ政策”訴えた38歳無職男の自爆選挙
- 恥ずかしすぎる!
- 政策は「コードギアス」を参考にしたらしい。年齢からいってシャアじゃないのか?(笑)
現役漫画家が原稿料や過酷過ぎるアシ待遇をBlogで発表
魂ネイション2009
- (東海村)バンダイにはコレクターズ事業部という大人向け商品開発部があるのだが、ここが主催する「魂ネイション」というイベントがある。丁度今日まで秋葉原でやっていたのだが、なんと満員で入れない!
- (東海村)デカい会社というのは得てして小回りがきかないものだが、バンダイは異常。とにかく商品ラインナップが良い。「ワタル」とか「アイアンリーガー」とか、僕らの世代だったら絶対出さない企画。
- ゼーガペインとかキングスカッシャーとか、本当によく出してくれた。
- 消費者としての40代は迫害され始めている。30代もそう。「聖闘士聖矢」ももうすぐ刈り終わり(笑)。次は「シュラト」か?というところで、「シュラト」にいかないところが凄い(笑)。
- とにかく、「魂ネイション」は下手なイベントよりも集客力がある。
1/1お台場ガンダム
スパロボ話
スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS サイバスター (1/144スケールプラスチックキット)
- (前田)サイバスターだけは別格です!
- 一時期から「スパロボに参戦できるアニメ」という企画が出始めた。「グラヴィオン」とか「ゴーダンナー」とか。←それは遠謀深慮すぎない?
- (京田)「エウレカ」は放送時からスパロボのプロデューサーである寺田さんが参戦を考えているという話があった。ただ、お話を全部観てから、自作の世界観に合えば入れますと言われた。
- 「スーパーロボットマガジン*3」は「ガンダムエース」と同時期に創刊された。で、「ガンダムエース」との兼ね合いからガンダムの漫画は載せちゃ駄目だけど、スパロボの中のガンダムはOKという面白い版権許諾があった。
- スパロボのロボットが未だにSDなのも、SDガンダムの版権1コで済むからでしょう。
- (藤津)NHKのラジオに出演して「ガンダム」の話をした際、版権処理としてアニメ本編ではなくドラマ編のCDからJASRAC処理で許可を得るので、ドラマ編のCDに入っている音源なら何でも使えます、と言われた。版権処理として面白い。
ゴッドスクランダーとビッグバンパンチと必殺技
- (東海村さん、「真マジンガー」のゴッドスクランダーのデザインは造形的にアリなんですか?という問いに対し)相当アリ。プレックスの野中剛がデザインしているのだが、新しい血が入った面白さがある。今川版ジャイアントロボも小林誠がデザインすることで新しい血が入った。
- ロケットパンチってわりとカジュアルな武器で、必殺技じゃなかった。だからビッグバンパンチに馴染めない。
- 「マジンガーZ」は必殺技で敵を倒すというフォーマットができる前のアニメだった。これでバンク使用という大発明がなされた。
- 正式には、デュープネガってのはフィルムの使いまわし。だから次第に画が眠くなってくる。バンクってのはセルの使いまわし。撮影はちゃんとする。
デザイン話
- (東海村)永野護がアニメを作っているという。「エルガイム」最終回でコンテきっていたが、従来のアニメ文脈とは切り離されている感じがあった。僕たちはそれからずっと待っているんだ(笑)。
- (前島)ある世代が持っている永野護信仰が分からない。←(東海村)いや、永野護のビッグマウスを嫌う人も全世代的にいる。
- (京田)若い世代のメカデザイナーが柳瀬敬之やコヤマシゲトくらいしかいないのがマズい。
- (京田)ニルヴァーシュのコクピットはレントンとエウレカが一緒に風呂に入ってるような感じでエロく!とオーダーした。
- 今回、大張正巳の名前が出てこない。バリグナーとか、バリタイミングとか、発明も多い。剣先アップからのカメラ移動とか、変形後に手が力強く開くとか、「SEED」でも真似されている。
BDアニメ以外売れない問題
- 地デジが普及して、ハイビジョンモニターというアウトプウトが揃って以降か?
- アニメは固定ファンが買うので売れ行きが読める。その昔、フジテレビがゴールデンでアニメを始めたのはTBSにドラマで勝てないから、という理由があった。
- 「ウルトラQ」をカラー化しているという噂がある。流石に白黒映像をBD化してもしょうがない。
- その昔、アニメをフィルムではなくビデオで納品した時期があった。そういうのはどうするのか?
その他時事ネタ
- モンスターハンター3大暴落。もはや据置機でゲームするのはマニアだけ。
- XBOX360のドリームクラブなんて、選ばれし者だけがやる。
- ギャルゲーなんてキャバクラみたいなもの。それを臆面もなくキャバクラにしてみました!みたいなゲーム。それがドリームクラブ。かつて「ときメモ」にハマった人間が刈り取られている。
- 「ときメモ」のツンデレキャラは伊集院レイ。
- 雑誌「NEWTYPE」は結構メカやロボの表紙が多い。でも、読者の大半は女子。「SEED」や「ハガレン」で入ってきて、そのまま世代交代していない。平均年齢もジリジリ上がってきている。
- 男は黙って「メガミマガジン」(笑)。
- 全長111 mの実物大テコンVというのは牛久大仏と似たようなものか?竹島に建てれば良いのでは?こっちは対抗して実物大マクロスだ!(笑)
- 舞台版「鉄人28号」。大変なものを観てしまった。まさか「立食師列伝」の世界とは……。舞台の真ん中にデカい鉄人が置かれていて、あれは格好良いのだが、他はいつもの押井守。こんなことを言ってるとマニアには「あれが良いんじゃん!」と怒られそう。←(プロデューサーの野田真外)あれが良いんじゃん!
会場で集めたアンケート回答
最後のまとめ
- オタクのメインストリームがロボから美少女に変わった。
- でも、10年後にはそれも変わって、「グレート美少女」なんて雑誌ができるだろう(笑)。
感想
というわけで、なんか本編である年に一回のオタク大賞よりも面白かった。自分がロボットアニメ大好きというのもあるのだけれど、出演者のトークが熱いのも一因だと思う。司会の藤津亮太やモデラーの東海村原八のコメントがインテリジェンスに溢れているのはいつもの話なのだけれど、前Qこと前田久のトーク能力が向上していたことにびっくり。そして、若かりし頃からしゃべり場で真剣に鍛えた成果か、前島賢は初参加にして前Qと共に最年少ながらも、突っ込んで良し、笑わせて良しと、堂々たる活躍ぶり。や、私も色んな人がロフトプラスワンで喋る姿を観てきたけれども、レジュメがあるならともかく、ああいう場に登壇してフリートークで別方向のサジェスチョンを入れたり、アドリブ的に突っ込んで笑わせたりするのって、かなり難しいと思うわけですよ。やはり、こういうのって馴れなんですなー。前田久と前島賢の「W前」でトークイベントやってもそこそこ成功すると思うのだが、どうか?私は行くぞ。
内容的には京田監督のロボット話が興味深かった。「エウレカセブン」の監督が、「ロボアニメは基本セカイ系にしかならないが、それをどう外すかが問題」とか「本当の現代戦は作り手も観客も分からない」と名言するのって凄いことだと思う。私は、テレビ版の「エウレカ」に比べて劇場版の「エウレカ」はあまり上手いこといってなかったと評価してしまうのだけれど、あれって色んな要素から戦略的に撤退した結果ああいうことになったのかなーなんて思ったりした。
あとはやはり、「W前」による世間はハッピー、アニメもハッピー、でも僕たちアンハッピー話が最高に面白かった。さすが失われし10年世代にして酒鬼薔薇世代コンビ。で、彼らオタク第三世代とその下の第四世代の間に横たわる断絶が、ニコニコ動画であり「ヱヴァ破」であり「サマーウォーズ」であるというのはうぉー!と思った。
是非彼ら二人には本編である正月のオタク大賞にも出演して貰って、鶴岡法斎や志田英邦と共にブラックな世代間トークを繰り広げて欲しい。