2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

詩人のアイロニー:『希望の国』

『希望の国』鑑賞。 前作『ヒミズ』が自分としてはイマイチだったので、期待せず観たのだが、傑作だった。 日本映画には『生きものの記録』や『原爆の子』、『第五福竜丸』や『黒い雨』、『父と暮せば』といった、その時代時代に原水爆や放射能と正面から向…

『オタクの息子に悩んでます』

何回か書いているのだが、自分はFREEexという岡田斗司夫に月一万円支払いつつ仕事も手伝うという、どう考えても信者な集まりに参加しているのだが、そこから新刊が発売されたので紹介したい。 オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より (幻冬…

『特撮仕事人 特撮監督 佛田洋の世界』

「特撮博物館」の会期中に紹介しようと思っていた本があるのだが、ちょっと野暮用をこなしている間に終ってしまった。 それでも、全国巡業の検討もしているそうだし折角なので紹介しようかと思う。 「特撮博物館」で自分が一番不満だったのは、東宝に円谷に…

死に場所探して生きるもよし:『アウトレイジ ビヨンド』

『アウトレイジ ビヨンド』鑑賞。すげえ。残酷シーンを除いたら「やくざでポン」な前作とは全然違う映画だった。 北野武は日本のイーストウッドなのではないかと考える時がある。俳優業との両立や、「死」や「暴力」といった題材の共通性だけではない。ヤク…