2013-01-01から1年間の記事一覧

またまたニコ生放送やります

どうも。年末年始九連休で脳が溶けるかどうか本気で心配なマクガイヤーです。 九日間ずっとボーットしてるのもなんなので、ニコ生放送をします。 12/30 19時〜です。 Dr.マクガイヤーのオタ忘年会2013 - 2013/12/30 19:00開始 - ニコニコ生放送 テーマは「20…

映画は誰の味方か:『キャプテン・フィリップス』

いよいよ冬休みに突入だ。この機会にどんどん更新すっぞ! ……というわけで随分前に『キャプテン・フィリップス』を観たのだが、気になっていたことを書こうかと思う。 『キャプテン・フィリップス』は傑作である。『ゼロ・グラビティ』もそうだったが、こう…

新しいホラー、新しいサスペンス、新しい映画:『ゼロ・グラビティ』

『ゼロ・グラビティ』鑑賞。噂に違わぬ凄い映画だった。色んな人が今年のベストワンに挙げているのも分かるわあ。 本作を語る際、多くの人が「リアル」という言葉を使っているのだけれども、自分にはリアルな宇宙開発を描いているとは到底思えなかった。 以下…

最近のお薦め漫画

何故だか理由は分からないのだが、ここ最近、90年代に活躍していた(あるいは有名になった)漫画家の力作が相次いで発売された。 桜玉吉の数年ぶりの単行本については前エントリで紹介したが、他も面白かったのでご紹介したい。 おばけアパート・前編 (TH COMI…

漫画喫茶での陰棲:桜玉吉のこれまでと『漫喫漫玉日記 深夜便』

桜玉吉、久しぶりの単行本が発売されたので購入した。 漫喫漫玉日記 深夜便 (ビームコミックス)桜玉吉 新装版でも文庫でもない玉吉の単行本が出るのは本当に久しぶりだ。発売日に書店で買い逃したのでAmazonで注文しようすると「2〜3週間以内に発送」になっ…

現代日本人がイヤな気分になる映画:『クソすばらしいこの世界』

クソすばらしいこの世界(Blu-ray Disc) 『クソすばらしいこの世界』鑑賞。6月にポレポレ東中野で上映していた時はタイミングが合わずに見逃したので、ツタヤですんなりレンタルして鑑賞できるようになったのは嬉しい。挑発的というか批評的なところが実に面…

このマミさんなら結婚できる:『巴マミ1○年後』と『巴マミの平凡な日常』

皆さんもよくご存知のことと思うのだが、『月刊ガンダムエース』という雑誌がある。ガンダム関連マンガ誌というか、オフィシャル化した二次創作マンガを載せる雑誌だ。 これまでも『ケロケロエース』とか『マクロスエース』みたいな雑誌が出版されてきたわけ…

天皇としてのタモリ:『タモリ論』

タモリ論 (新潮新書)樋口 毅宏 テレビの画面に、タモリ、たけし、さんまがいました。 僕は人知れず、呟いていました。 ――神々が揃った。 同じ時代を生き抜いた、戦友とも言うべき三人のトークは、恐ろしいほど面白かったです。 (中略) その内容もさること…

アニメの悪意:『魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語』

『魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語』鑑賞。「叛逆の物語」ってリベリオンの物語、ガンカタの物語ってことだったのか――というのは冗談としても、魔法少女のイチャイチャぶりとドラッギーな映像と残酷さがとにかく面白い映画だった。 観る直前、シネコンの駐…

「自分」と作品について:『R100』

実写版デビルマンも実写版鉄人28号も実写版ガッチャマンも未だ観ていないことに誇りを感じている自分だが、『R100』だけは観なくてはならない。なにしろ信者なので仕様がない 90年代にちょうどティーンエイジャーだった自分は、ダウンタウンが出ている番組な…

人生なんて夢だけど:それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ』

やなせたかしが心不全で亡くなったという。心からお悔やみ申し上げる。 やなせたかしは94歳だった。ここ数年は映画の舞台挨拶で「病院からはあと2〜3週間しか生きられないっていわれてる」「あと2年生かして欲しい」などと冗談交じりに言っていた。著書「病…

このゾンビ映画を作ったのは誰だ!:『ワールド・ウォーZ』と『ウォーム・ボディーズ』

雄山「中川、今日の映画はなんだ?」 中川「『ワールド・ウォーZ』にござります」 雄山「ほう。有名なゾンビ小説の映画化だな。モキュメンタリーならぬ架空のオーラル・ヒストリー形式で、ゾンビ発生による世界的危機“世界ゾンビ大戦”を乗り越えた時点から語…

おやじ120%:『悪いやつら』

『悪いやつら』観賞。イイ顔したおやじが活躍しまくるおやじ万歳!な映画であった。 たいていの映画において、主役を務めるのは若者だ。何故なら、たいていのドラマはキャラクターの「成長」や「変化」を描くものであり、若者であった方が「成長」や「変化」…

シャブとものづくりのファンタジー:『シャブ極道』と『風立ちぬ』

先日書いた『風立ちぬ』のエントリが未だにアクセス数を稼いでいてくれてニヤニヤしているのだが、少し戸惑ってもいる。 『風立ちぬ』って、そんなに難解な映画じゃないと思うんだよね。むしろ、『もののけ姫』や『ハウルの動く城』の方が難解――「映画」とい…

断罪する嫁:『凶悪』

『凶悪』鑑賞。 凶悪―ある死刑囚の告発 (新潮文庫)「新潮45」編集部 有名なルポルタージュ『凶悪―ある死刑囚の告発―』が映画化されると聞いたのは『冷たい熱帯魚』が大ヒットした直後だった。だから映画『凶悪』は『冷たい熱帯魚』のフォロワー作品みたいな…

ウルトラ・スーパー・デラックスマン・オブ・スティールのリープ・オブ・フェイス:『マン・オブ・スティール』

藤子・F・不二雄のSF短編の一つに『ウルトラ・スーパー・デラックスマン』というのがある。 藤子不二雄異色短編集〈3〉ウルトラスーパーデラックスマン (ゴールデン・コミックス)藤子 不二雄F ラーメン大好き小池さんにそっくりの句楽兼人(「くらくけんと」…

ひとりの戦い:『選挙2』と『映画「立候補」』と『荒木飛呂彦の超偏愛! 映画の掟』

随分前に『映画「立候補」』を観たのだが、同じような題材を扱っている『選挙2』共々、確かに面白かった。自分の仲間うちでは『映画「立候補」』の評価が高く、何故か感想をブログやらSNSやらで書くのが流行っており、それらを読んでいたら自分も書きたくな…

戦う戦わないスタトレ:『スター・トレック イントゥ・ダークネス』

『スター・トレック イントゥ・ダークネス』鑑賞。 ちょっと前、日本では『ワールド・ウォーZ』の宣伝で「ゾンビ」という単語を使えないとか、SFマガジンでさえ『オブリビオン』の記事で「SF」という単語を使えないとかいった、映画における宣伝問題が話題に…

J・J・エイブラムスへの愛憎:『パシフィック・リム』

ニコ生で解説番組やりました というわけで『パシフィック・リム』観てきたのだが、いや面白かったねえ。 『パシフィック・リム』のバトルシーン――怪獣と巨大ロボットががっつんがっつん戦うシーンははっきりいって感涙ものだ。なんだかんだいっても、平成ガ…

『パシフィック・リム』でニコ生放送やります

ニコ動でやっている映画紹介・解説番組『Dr.マクガイヤーの冒険式映画ゼミ』ですが、7日の20持から特別編としてまたニコ生放送を行うことになりました。 お題はこの前試写会で観た『パシフィック・リム』です。 普段の番組では一本の映画を「紹介編」と「解…

来るべき虚淵ライダー:『語ろう!クウガ・アギト・龍騎』

次の秋からの新ライダー『仮面ライダー鎧武』の脚本が虚淵玄であることが発表された。わくわくである。自分は『フォーゼ』や『ウィザード』のコメディっぽさがあんまり好みじゃなくて、ここ最近の『ウィザード』がシリアスになっていることに興奮しているク…

パヤオ勃ちぬ:『風立ちぬ』

かつて庵野秀明は『紅の豚』について「全裸の振りして、お前、パンツ履いてるじゃないか!」「おまけに、立派なパンツ履きやがって!」と評した。その庵野秀明が主演声優として参加した『風立ちぬ』を観たのだが、宮崎駿の最高傑作ではないかと感じた。宮崎…

ニコ生放送やります

お楽しみ頂いているニコ動番組『Dr.マクガイヤーの冒険式映画ゼミ』ですが、15日の21持から特別編としてニコ生放送を行うことになりました。 普段の番組では一本の映画を紹介編と解説編の二部に分けてガッツリ紹介していく*1という体裁をとっていますが、生…

Dr.マクガイヤーの冒険式映画ゼミ第二回 アップ報告と補足

ニコニコ動画にて映画紹介番組『Dr.マクガイヤーの冒険式映画ゼミ』第二回が公開されました。 今回のお題は『ドリームキャッチャー』です。 Dr.マクガイヤーの冒険式映画ゼミ No2.「ドリームキャッチャー」の巻 - ニコニコ動画 ドリームキャッチャー 特別版 …

太田光と田中裕二の出会い:『モンスターズ・ユニバーシティ』その2

昨日の続きのような続きでないような日記。 そういうわけで『モンスターズ・ユニバーシティ』はピクサー久しぶりの傑作なわけだけれども、自分が泣けて泣けて仕方がなかった理由は単に出来が良かったという理由だけではない。 『モンスターズ・ユニバーシテ…

ピクサーにとっての「敵」:『モンスターズ・ユニバーシティ』その1

『モンスターズ・ユニバーシティ』鑑賞。『カーズ2』『メリダとおそろしの森』と残念作の続いたピクサーだったが、久しぶりの傑作だった。なんと挫折と夢を諦めることが主題の学園映画だったのだが、やっぱりピクサー作品は苦い結末が似合うよなぁ。 アメリ…

物語の持つ本質的な残酷さについて:『インポッシブル』

映画館で『風立ちぬ』の予告編を観たのだが、がっつり関東大震災を描くらしい。 今この次期に宮崎駿が関東大震災を描く、しかも、ある意味で弟子であり後継者であり自らの分身ともいえる庵野秀明を主人公の声優に起用するということは、どう考えても東日本大…

ウルトラマンじゃなくておれが泣く:『ウルトラマンが泣いている』

あちこちで話題の新書『ウルトラマンが泣いている』を読んだのだが、暴露本というよりも「嗚呼、やっぱり」感が濃厚に漂う本だった。 ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗 (講談社現代新書)円谷 英明 著者の円谷英明は初代社長 円谷英二の孫であり、二…

キャット&チョコレート エロ同人誌編をやってみた

「キャット&チョコレート」というカードゲームをご存知だろうか。「迫りくるピンチを限られたアイテムを使って回避するゲームです」などと公式サイトには書かれているが、実際にはえげつないほどの想像力とプレゼンテーション能力が試されるカードゲームの名…

このGIジョーを作ったのは誰だ!:『G.I.ジョー バック2リベンジ』

雄山「中川、今日観る映画はなんだ?」 中川「『G.I.ジョー バック2リベンジ』にござります」 雄山「ほう。アニメ『地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー』を実写化した『G.I.ジョー』の続編だな」 G.I.ジョー スペシャル・コレクターズ・エディション […