腐りかけが一番美味しい:『オタク大賞Presents〜 Otome Awards 2010』 その1
浸透と拡散を繰り返したからか、もしくはもともと異なる存在だったのか、すっかり別種の生き物となってしまったオタ男・オタ女。
オタ男である自分としては、オタ女の価値観や行動様式に興味深々なのであるが、昨年開催された腐女子じゃなかったオトメ版オタク大賞こと『オタク大賞ガールズサイド』がとても面白かった。女性が重視するのはキャラ同士の「関係性」というのも自分にとっては新しい認識だった。
そこで、その2010年版らしき『オタク大賞Presents〜 Otome Awards 2010』も観覧してみたよ。
Otome continue Vol.4
木皿 泉 羽海野 チカ 斎賀 みつき 諏訪部 順一 永岡 卓也 君嶋 麻耶 高尾 滋 三島 衛里子 麻生 みこと 堀北 真希 前田 敦子 えすとえむ 河野 英裕 相葉 弘樹 村井 良大 松下 優也 竹内 佐千子 雁 須磨子 御徒町 鳩 博多華丸・大吉
登壇したのはオトメコンティニューの編集長、両角織江の他に、同誌でライターを務めているおーちようこに上田繭子、漫画家の竹内佐千子、司会を務めたリタ・ジェイの5名。Twitterでの読者投票を紹介した後、それぞれが選んだ2010年のトピックについて皆で語り合い、大賞や個人賞を決めるという進行だった。
3日前にチケットを購入してもまだ整理番号が20番台で、空席が目立つかと思いきや、当日券で入場した人が多かったのか、ほとんど満席であった。また、昨年の『ガールズサイド』ではちらほらとしかいなかった女性客が、今年は多かったのも印象的だった。やっぱり、雑誌を興すと違うのだろうなぁ。
今回も男である自分にはとうてい持ち得ない視点や価値観が新鮮だったので、そこら辺を中心にレポートをまとめてみたい。
いつも通り、私なりのバイアスがかかったまとめ方なのでご注意を。時系列も整理している。「←」はツッコミ的コメントだったり、次に続くコメントだったり。
Twitter集計編
- まず読者部門として、2010年に一番ハマった人や作品、現象をTwitterにて投票して貰いました。
- 1位:『スカーレッドライダーゼクス』
両角織江
『ときめきメモリアル Girl's Side 3rd Story』
ときめきメモリアル Girls Side 3rd Story
- 4年ぶりに発売されたシリーズ新作。第一作からのユーザーとして嬉しかった。
- 今回、三作目だからなのか、幼馴染の男二人と三角関係を楽しめる。←『タッチ』ですね!(笑)。
- DSなので、登下校の最中、兄弟のどっちかにペンタッチすると分岐したりする。←女子によくある「ヤダー!(と言いながらタッチする)」システムですね!(笑)。
flower of love 〜ときめきメモリアル Girl's Side 3rd Story テーマソング〜
PRIMROSE
- このパッケージの中央の上下が兄弟。←これがですか? 全然似てない!←まさにそれが狙いで、コンセプトは「黒王子と白王子」らしい。兄弟で似ていない理由は後々説明される。
- ゲームを進めると、自分が攻略したキャラが話しかけてくる。夜中3時にDS開けると「こんな時間に何してんだよ!」と怒られたりする(笑)。
- プロデューサーが『ラブプラス』と同じだが、くらもちふさこの大ファン。なので、本作にも『ラブプラス』にも少女マンガ的要素がある。←岡崎京子ファンとかじゃなくて良かったですね!(笑)。
- 着せ替えで男子の反応が上がるシステム。ミニスカとキャミに着替えたときの男子の反応が凄い(笑)。ミニスカでジェットコースターに乗ろうとすると怒られたりする(笑)。
AKB48
- オトメにもファン多し。
- PVを全部観たのだが、すごい行間を一杯作ったPVだなと思った。10代のその時にしか撮れないPVを作っている。
- 48人いると関係性だけですごい。相関図を書ける(笑)。テニミュなんかと近い。
- それぞれブログを書いているのだが、メディアに出ているキャラとブログのキャラにブレがある。「前田敦子はメインなんだけど、実は大人しい子」みたいな(笑)。そこに萌える!←ブログみたら「終わり」ですよ(笑)。
- メンバーがブログ更新すると、そのエントリの一行だけつぶやくbotとかありますね。
- お気に入りは渡辺麻友。しょこたんよりも今の世代のオタクで、ファンがコメントしにくいブログを書く(笑)。ブログでの言葉の使い方が完全にネット。可愛い顔してるのに、中身はドロドロしてるのが良い(笑)。好きなアーティストはSound Horizonだという。
- 弊社太田出版は太田プロ系列の出版社なので、AKB48がデビューしたての頃「誰か行かない?」と公演に誘われたりした。その頃は興味が無かったので断ったのだが、今思えばなんて勿体ないことを……(笑)
ヤマシタトモコ
BUTTER!!!(2) (アフタヌーンKC)
ヤマシタ トモコ
- 『くいもの処明楽』などのBLものを書いていたが、最近一般コミックでの活躍が凄い。
- 昨年単行本第一巻が出た『BUTTER!!!』では、イケてない若者がどう階段を駆け上っていくか? を丁寧に描いた。ちなみに第二巻のオビは中学の時イケてなかった芸人代表のオリラジあっちゃん。
おーちよーこ
漫才コンビ(ロザン)
- オトメコンティニューで『相方語り』を連載してます。
- 2010年はロザンが良かった。「リンカーン」での「相方のココが腹立つ」コーナーや、「アメトーク」の「相方大好き芸人」などでコンビ愛をみせてくれた。
- 注目すべきは相方との関係性にみるドラマ。たとえば結成秘話とか。そもそも漫才コンビというのは「関係性」を体現した存在
- でも、面白くないのにそこだけ押してくる若手芸人とか「死ね」と思う(笑)。芸人として面白いのが第一。
- というわけで、皆さんまずこれを聞いてみてください(といって、ナイナイのオールナイトニッポンの岡村隆史復帰回を流す)。
- 分かりましたか? 岡村さんに休めといったのは、矢部さんだったんですよ!
- 去年は体を壊したコンビが多かった。コンビの危機。その時、相方がどうコメントするかで関係性が分かる(笑)。
- Twitterでフォローし合ってる・し合ってないでも分かる(笑)。フォローし合ってないのに仲良さそうにしてるお前らって何なの? みたいな(笑)。
- もはや腐女子の目線ではなく母親目線。不況だから、目に見えないものが愛おしい(笑)。
- 去年、お笑い番組少なくなった。でも、腐りかけが一番美味しい、みたいな(笑)。
- でも、正月ってお笑い番組多かったじゃないですか。←そこしかない(笑)。
- ルミネtheよしもと。9周年でトレーディングカード配るキャンペーンをしていたのだが、トレカ100枚全部集めると年間パスポート貰える。←ディズニーランドみたいですね(笑)。
- 自分(竹内)はピースが好き。熟女好きの綾部とギャル好きな又吉のギャップが面白い。KOCのハンサム男爵
- ピカルの定理[という番組でピース綾部と平成ノブシコブシの吉村がひどいBLコントやってる(笑)。わざとえげつないこと言わせる、ひどい深夜番組(笑)。
- 『相方語り』でのお薦め芸人も募集してます。←……JJポリマーっていう、面白い芸人がいるんですよ(笑)。
『戦国鍋TV』
- 戦隊やテニミュを卒業した役者が出演するコント番組。
- キャバクラとか高校とかいった現代的シチュエーションに、戦国武将の設定を重ねていく。パロディでもないし、パクリでもない。何かに置き換える遊びなのだが、その遊び方が実に女子的。
- ローカル局の番組だが、キー局への昇格を「やれないことが増える」と断ったという。
- 「戦国武将がよく来るキャバクラ」とか、織田信長がママやってる「うつけバーNOBU」とか。←モンティパイソンみたいですね(笑)。
- 「戦国武将がよく来るキャバクラ」は戦国武将でやるキャバクラあるあるですね。「おれさー、100万石持ってたんだけどー、信長にうばわれちゃってー」「そうなんだー。シャンパン開けて良いー?」みたいな(笑)。
- 仕掛け人は大月俊倫プロデューサー。恐るべし!(笑)
オトメコンティニューのオリジンとは?
Otome continue Vol.1
スザンヌ 桑田 乃梨子 麒麟 雁 須磨子 松下 容子 能町 みね子 松原 真琴 御徒町 鳩 小林 靖子 城田優 酒井 まゆ 諏訪部 順一 上田 倫子 緑川 光 森田 成一 くらもち ふさこ 茅原実里 杉田 智和 佐藤 大 山本 寛
『相棒』をはじめとした刑事モノドラマ
- 昨年は刑事モノのドラマ多かった。ここに一覧を作ってきたが、なんと30本!←『仮面ライダーW』は刑事モノなんですか?←事件があって、捜査があって、解決がある、完全に刑事モノのフォーマット。
- 不況のせい? 刑事モノはハズレがないから?
- 2009年には『婦女子デカ』というのもあった。色々と文脈に誤解があった、悲しい作品(笑)。
- 30本あるうちで一番の注目作は?←そりゃ『相棒』ですよ(笑い)。まさにバディで関係性。
- 『相棒』のミッチー演じる神戸は意外や意外、素直で真っ当。その分、右京さんのヘンさ、怪物さが際立つ。番組として進化してる。
- 今やってる『相棒』の劇場版は、ほぼおっさんしか出ない。冒頭にミッチーのシャワーシーンもある。←たまらないですね(笑)。
(次回に続く)