2009-01-01から1年間の記事一覧

モザイクが守るもの:「精神病とモザイク」

精神病とモザイク タブーの世界にカメラを向ける (シリーズCura) 映画監督の書く文章が好きだ。普段は映像というメディアで語る彼らが、文章というメディアにおいては、感性よりも論理に重きを置くからだ。欲求不満を爆発させるのか、饒舌かつクールな文章を…

モンタージュの魔:「精神」

すっかり日本のドキュメンタリー映画にハマってしまったので、またもや宇多丸師匠お勧めの「精神」を観にいってきた。 想田和弘監督による「精神」は岡山にある外来の精神科診療所に取材したドキュメンタリーだ。ナレーション無し、テロップ無し、BGM無し、…

Dead Spaceと穢れと改正臓器移植法

ドラクエ9をプレイする前に積みゲーを消化しようと思いたち、ちょっと前にPlay Asiaにて購入した「Dead Space」をやり始めたのだが、こら面白いわー。 Dead Space(輸入版:アジア) 最初はさ、グロすぎて日本では販売中止と聞いて、どこまでグロいのか確かめて…

ガンダムver. お台場祭

嫁と娘が二人で出かけるという。息子と二人で留守番するのもなんだか勿体ないので、ちょっと気になっていたお台場ガンダムを見にいってきた。男二人でガンダムってヤツだな。ガンダム鑑賞に女など不要だぜ!! ゆりかもめ降車後、しばし迷ったりしたのだが、…

負け犬映画の陰と陽:「SR サイタマノラッパー」

宇多丸師匠が「号泣メーン」と評した「SR サイタマノラッパー」であるが、なんと地元の映画館「川越スカラ座」にて埼玉県出身の若手監督特集の一環として上映するという。いや、流石埼玉はダサイタマノ劇場だよ。 TBSラジオクラウド 過去の上映作品 川越スカ…

熱意 その2

今夏も大学院の方で高校生向けのサマースクールがあり、一応ラボの一員としてのCall of Dutyから講師役として参加することになった。 講師なんて書くと聞こえは良いが、具体的には、高校生二人ばかりの面倒をみつつ、一緒にエタ沈したり電気泳動したり、分子…

熱意 その1

「あんにょん由美香」を観たのはこの前の水曜日だったのだが、上映終了後に松江哲明が登壇し、挨拶した。その日はイベントも何も予定されていなかったので不思議に思っていると、どうも毎日ポレポレ東中野に通い、観客の反応をみて、挨拶しているらしい。8月…

「FBB復活 ガース柳下&ウェイン町山」&「町山智浩のアメリカ映画特電」ライブ!

連休だ。しかも、久しぶりに嫁が子供達を連れて実家に帰ったので、自由な連休だ。遠慮せずに、もっと帰れば良いのになぁ。 せっかくの自由な時間を有意義に過ごさねばとの思いから、ロフトプラスワンにゆくことにした。町山智浩と柳下毅一郎によるトークライ…

追記

そうそう、川本真琴が参加してるサントラは、必ず買うように。 あんにょん由美香 オリジナル・サウンド・トラック豊田道倫 AZUMI 池永正二 川本真琴、川本真琴、川本真琴か。この位のペースで良いから活動し続けていって欲しいなぁ。

もういない女の居場所:「あんにょん由美香」

「あんにょん由美香」を観た。 松江哲明の作品を観るのはこれが初めてだったのだが、何故松江哲明があちこちから期待され絶賛されているか、凄くよく分かった。現在、「劇映画」と「ドキュメンタリー」、「一般映画」と「ピンク映画」や「AV」、組み合わせは…

お前の敵はこの社会全体だ

「青春リアル」を観て、「から騒ぎ」を20分ほど観た後に「真マジンガー」を観て、ちょこっとオナニーした後寝て起きて「シンケンジャー」と「ディケイド」と「フレッシュプリキュア」を観るという、夢のような週末を今クールは過ごしている。嗚呼、日本人で…

伊藤計劃の呪い

伊藤計劃の「ハーモニー」が星雲賞を受賞したという。 2009年星雲賞 ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)伊藤 計劃 おお、めでたい。だが、やはりこういうのは存命中に贈られるべきものだよな、とも思う。 星雲賞は日本SF大会というコンベンショ…

弁士・坂本頼光小劇場09

今年こそ行こう行こうと思っていた坂本頼光の単独ライブに行ってみた。 そろそろこのブログ変えましょうかね。 - 活動弁士の家 - Yahoo!ブログ 小屋は、なんと新宿ゴールデン街劇場。その名の通り、新宿ゴールデン街の入り口にある劇場だ。場内に入ると、い…

児童ポルノ法案に関してお話を聞きしたいと思って……

「児童ポルノ法案に関してお話を聞きしたいと思って電話したんですけど……」と、主要政党六党に電話をかけたさまがニコニコ動画にアップされていて、話題になっているという。児童ポルノに関して政党に電話突撃した『ニコニコ動画』が大人気 | ガジェット通…

実際にやるということ

なにしろ信者なもので、岡田斗司夫のGYAOジョッキーを毎月きちんと視聴しているのだが、今月の猫の剥製の話は特に面白かった。好きな女子の目の前で猫の腹を掻っ捌いたら内臓がぶりぶり出てきた、などという箇所は、セックス的なものを想像してしまうよな。 …

太陽を盗んだ男たち:「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.0 YOU CAN (NOT) ADVANCE.」

「ヱヴァ:破」観てきたのだが、なんか昔好きだった女の子がスゲーいい女、それも完全なるオトナの女になって帰ってきたような映画だったよ。 本放送の時は皆様の御想像の通り私もハマりまくっていて、ゲンドウの所から逃げ出してきた綾波レイが小田急ロマン…

神話からお笑いへ、お笑いから神話へ

XBOX LIVEの北米アカウントにてサインインすると、Video Marketplaceにてマイケル・ジャクソンのPV特集がやられていた。マイケル、やっぱり愛されてたんだな。ブルックリンで泣いてる黒人とか、HMVの空になったマイケル・コーナーの映像よりも、マイケルへの…

子供に読ませたくないマンガ

定本コロコロ爆伝!! 1977-2009 ~ 「コロコロコミック」全史渋谷 直角 「定本コロコロ爆伝!!」を読んだら無性に再読したくなって、「ロボッ太くん」の愛蔵版を購入してしまった。金欠なのだが、我慢できなかった。まぁ、変なプレミアがついて入手できなく可能…

通りすがりの仮面ライダーは2ちゃんねらー

昨日は息子の誕生日だった。 仮面ライダーディケイド 変身ベルト DXディケイドライバー 以前も書いたのだが、今年三歳になる彼はオタ帝王教育が効きすぎたのか、特撮玩具オタとして順調な道を歩んでいる。そこで、誕生日プレゼントとして「DXディケイドライ…

聖なる童貞伝説第二章:「トランスフォーマー/リベンジ」

TF者にとって20年に一度の祭かと思われた実写映画化であったが、二回目の祭りは意外にも割合早く訪れた。 というわけで、「トランスフォーマー:リベンジ」を観てきたのだが、なんつーか凄くいい意味でクレイジーな映画だった。マイケル・ベイは頭のどこかが…

立喰師列伝2.0:「宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-」

日曜日に「宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-」を観たのだが、いやこれは面白かったよ。いうなれば、立喰師列伝2.0みたいな映画だったよ。 私は押井守や黒沢清といった映画監督が書く文章が好きだ。何故好きかというと、彼らは映像でしかやれないことと文章でしかや…

横浜開港博Y150:その他

横浜開港博Y150の話の続きだ。 せっかく入場料2400円を払ったのでラ・マシン以外の出し物も見てみたのだが、や、ちょっとコレが非道いものだった。 まず岩井俊二が脚本とプロデュース、北村龍平が監督というフレコミの「baton」というアニメを観た。 http://…

横浜開港博Y150:ラ・マシン

嫁が久しぶりに子供達を連れて実家に帰ったので、自由な週末を手に入れた。 何をしようかと散々迷ったのだが、横浜開港博Y150に行ってみた。ライムスター宇多丸師匠が熱くリポートしてくれたラ・マシンを実際にこの目で見たかったのだな。 TBS RADIO 2009年4…

ブルマンガ家200X

ブルマー200X―日本語版 (Wani magazine comics special)SABE 唯一無二のブルマンガ家、SABE先生が1月に亡くなっていたらしい。 http://www.wani.com/newsrelease.php SABEの逝去が発表される。享年41歳 - コミックナタリー 「COMIC快楽天」という雑誌がコン…

墓場まで持って逝きたい:「定本コロコロ爆伝!! 1977-2009」

かつて、私にとって三種の神器とは、ファミコンとミニ四駆とビックリマンのヘッドのことであった。全てのホビーは勝負と友情のコミュニケーション・ツールであったし、全てのマンガが新しい世界への入り口だった。藤子不二雄両人と高橋名人は今でも私にとっ…

あのシンケンないきものはまだ我が家にいるのです、たぶん

「シンケンジャー」が本当に面白い。 人間としての裏側がきちんと垣間見えるキャラクター造形。上原正三が考えたスタンド能力みたいなのを使って精神的に追い詰めてくる敵。以上二点あたりが素直に考えた場合の面白さだと考えるのだが、やっぱり、いきなり手…

トンデモ本大賞2009

「学会に行く」と宣言してトンデモ本大賞に行ってきたのだが、面白かったよ。 まず、今年も増量された「と学会エクストラ」。お馴染み新田五郎のマンガネタやチンコ文房具ネタが面白かった。でも、明木茂夫教授の「近年の地理の教科書や地図帳で中国の地名・…

グローバリゼーションのレイプレイ

若さが……若さが足りん!と感じた時に、「文化系トークラジオ Life」のポッドキャストを聞き、読まれる葉書の青臭さに身悶えするという、あまり人に自慢できない視聴の仕方をしていたのだが、東浩紀がゲストとして参加し、「現代の現代思想」について語りまく…