弁士・坂本頼光小劇場09

 今年こそ行こう行こうと思っていた坂本頼光の単独ライブに行ってみた。


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 小屋は、なんと新宿ゴールデン街劇場。その名の通り、新宿ゴールデン街の入り口にある劇場だ。場内に入ると、いかにも小劇団の劇団員や飲み屋のママさんみたいな、妙齢の男女ばかり。私がこれまで足を運んだお笑いライブではついぞみなかった客層だ。そういや予約の電話を入れた際、やけにキップの良い女性が応対してくれたっけ。


 演目は以下の通り

  • 著名人による開会の辞
  • 三公と蛸・百万珍騒動
    • 蛸の足やスクリーンの横一杯に連なる人間の動きが面白い1930年代のアニメ。以前NHKか何かで一部観た記憶があるのだが、活弁で観るのもおつなものであった。
  • 黒手組助六
  • ゲストであるHEY!たくちゃんの物真似
    • 旬のネタを次々と披露
  • サザザさん5
    • 先日のと学会年会に引き続いての鑑賞。マイケルネタなど、細かい変更や追加があったのには畏れいった。
  • 剣聖荒木又右衛
    • 本職の真面目(?)な活弁。チャンバラが非常に楽しい一本。
  • 最後に、HEY!たくちゃんとのマスオさんやアナゴさんの物真似対決


 「サザザさん」はこれをもって一旦休止とのことで、非常に残念。なんでも制作に二ヶ月半かかり、その間活弁の依頼があっても断るそうだ。今回も「サザザさん」の演目後は「色んな声を出さないといけないから非常に疲れるんですよ」と咳き込んでいた姿が印象的であった。でも、私のように古い映画にあまり興味の無い男にとっては「サザザさん」が一番面白かったわけで、この先も作り続けていって欲しいなぁ。



 Youtubeの動画ですら大人気なわけなので、DVD化したら売れまくると思うのだが、「今回のライブで撮った写メ等は、絶対にネットにアップしないで下さいね!」なんて注意すらしていたので、あくまで裏芸として表に出さない方針なのかも。


 なんでも、サザエさんミッキーマウスのパロディは業界的に鬼門らしい。

特にサザエさんミッキーマウスは、著作権者からすぐに訴訟を起こされるので止めておけと出版界では昔から言い伝えられている。


(中略)


ところがその後、パロディ・ライターのテディ片岡とマンガ家・木崎しょう平が「東京25時」1970年9・10合併号に『サザエさま』という四コマ作品を発表した。これもサザエとマスオの性生活をマンガにしたものである。マスオさんが一箱3千円(70年当時。今なら2万円程度)もするコンドームをボーナスで買ってきて、さっそくその夜夫婦で試し、「アーアさすがにぜいたくなお味!」とサザエさんがあえぐという、ギャグとしてはかなり「ぬるい」出来ではあるのだが、木崎の絵が長谷川町子本人が描いたとしか思えぬくらいにソックリで、これは今見ても笑える。しかしこちらは絵までパロッていたためか長谷川に訴えられ、雑誌は廃刊、最終的に編集長(詩人の奧成達)が和解金50万円(現在の3百万円弱)を支払うことで解決した。和解なので判例としては残っていないはずである。

【blog考】2-2「竹熊新聞」のこと(2): たけくまメモ


 そういうわけで、皆も坂本頼光のライブにGOだ!


 最終日の夜公演だったせいか、終了後は客の私も打ち上げに誘われるというアットホームなライブでした。