夏の終わりのガンダム


夏の終〜わり〜、夏の終〜わり〜には、ただ貴方に逢いたくな〜るの
……というわけで、夏の終わりに今年の夏一番の話題であったお台場ガンダムを再度観にいってきた。まぁ、竹芝桟橋ゆりかもめに乗ればすぐなわけで、大島へ行ってきたついでに、ということなんだが、どうしても夕暮れ時から陽が落ちるまでの、黄昏時の、逢う魔が時の、マジックアワーの、暮れなずむガンダムを写真に収めたかったのだな。


大島に同行した後輩のコジコジV2も一緒だ。
「お台場は混んでいるから船の博物館で降りた方が良いんだよ。ゆりかもめの右側からガンダムをチラ見して、テンション上がるし」なんて講釈を垂れつつ、一路潮風公園へ。



前回、7月末に当地へ来た時より人数は減っていたのだが、まだまだそれなりに混雑していた。



今回はきちんと三脚を持って行ったのだが、これが大正解。シャッタースピードを遅くしても、当り前なのだが全然ブレない。やっぱ三脚で自然光が最高だ。



前回は気づかなかったディティールなんかも発見でき、ご満悦だ。この踝カウンダーなぞは実物大じゃなきゃやりにくいよな。



それにしても、いくら無料だからといっても、ここまで人が来るってのは凄いことだよな。ヒトという生き物には、巨石とか、巨大像とか、とにかく巨大なものを崇拝するという癖があるのだけれど、例えば横浜開港博のラ・マシンが無料公開されたとしても、ここまで人が集まらないだろう。逆に、このお台場ガンダムは数百円程度なら入場料を払っても是非とも観たい!という人が一杯いるだろうな*1



それはやはり、単純に巨大な立像を眺めているからではなくて、ガンダムの背後にみえる物語や世界観や自身とガンダムに関わる個人的な思い出を脳内で引き出し、心の中で反芻しているからなんだろうな。なんつーか、ちょっと古臭いけどデータベース消費っつーか、ガンダムラ・マシンでは背後にあるデータベースが10の何十乗倍も違うっつーか。
これが鉄人28号マジンガーZでは駄目で、Zガンダムでもνガンダムでもストライクフリーダムでも駄目で、RX-78ガンダムでなければならなかった理由だろう。エヴァなら、あと数十年経ったらイケるかもしれんが、エヴァンゲリオン初号機の実物大って何m?という大問題があるしなぁ。
じゃ、ザクならどうか?というと、案外イケるかもしれん。PGでもガンダムの次に出たのはザクだったし。
ただ、ザクのデザインってのは、動力パイプとか、肩の盾とスパイクとか、戦車の外殻を連想させる曲面装甲とか、あちらこちらでミリタリー・ギアであることを主張しているのだよな。そういや昔、ザクは零戦ゲルググ紫電改なんて見立てもあった。第二段として実物大ザクを作ったとして、たとえ武器を外した立像であったとしても、全然エコじゃないというか、グリーンプロジェクトなんて糞喰らえというか、その前で弁当広げて昼食やら出店で売ってる焼きそばでビール飲むとかいう気分になれるのか?という問題があるような気がする……まぁ、私は全然大丈夫だけども。



繰り返すが、この大盛況は本当に凄いと思う。ドラクエ9すれちがい通信も入れ食い状態で、まさゆき地図までゲットしてしまった。もうすぐ公開終了なので、明日、明後日などは更に大混雑するのだろうな。


極端なことをいえば、潮風公園にやってくる誰もが心の中で「おれが一番ガンダムを上手く動かせるんだ!」と少なからず考えてる部分があるんじゃなかろうか。もっと言えば、我々は誰しもが心の中に自分だけの俺ジナル・ガンダムを持っているわけで、たとえお台場ガンダムが無くなったとしても、心の中の俺ガンダムにはいつでも逢えるんだ!それがめぐりあい!!俺がガンダムだ!!!……と、分かったような分からないようなことを書いてオチとしたい。
来年はオラザク希望。

*1:今回の、無料にしつつ関連グッズで稼いだり、プロモーションに有効活用したり、という手法はクレバーだと思うけれど