東京湾納涼船

首都圏在住のダイバーにとっては御馴染みの東海汽船なのだが、夏場は「東京湾納涼船」ってのをやってるのだな。いつも大島や御蔵島に行くときに広告を目にしては、実際どんなものなのかと気になっていたのだが、先日嫁が職場の集まりで利用し、話を聞くと面白そうだったので、家族4人で乗ってみることにした。



19時出港とのことなので、18時半頃を目安に竹芝桟橋に集合したのだが、既に長蛇の列で驚いた。意外にも大人気だったのだな、納涼船。満席でお盆期間中だったので空いているだろうと予想していたのだが、念の為予約しておいて良かった。なんでも金土日は常時満席状態なのだそうだ。


納涼船として使用される船は、なんとさるびあ丸だ。この後、夜行で大島へ行く船だ。私は時折この便を利用するのだが、夏場、なんか甲板が生ゴミ臭かったり、トイレが若干酒臭かったりするのはこのせいだったのだな。



で、乗船したのだが、いきなり出店に人が群がっている。つまみを唐揚げにしようかケバブにしようか迷ったり、息子が寝ちゃったりして、モタモタしていたら、椅子やテーブル席が無くなってしまった。くそう、出遅れたぜ。でも、室内に入ったりしたら陸で飲んでるのと変わらないしなー……ということで、手摺をテーブル替わりにして宴席をもうけることとなった。混雑しているせいか、周囲を見渡しても、結構そういうグループが多い。次回は早く来て列に並ぶべきだな。


そして出港。嬉しいことに、生ビールやソフトドリンクは飲み放題だ。2500円という乗船料を考えると、これはオトクだ。しかも、浴衣なら1000円引きらしい。しかし、金土日は浴衣着用でも割引されないというところがまた、デカい荷物を持ち込むとしっかり1000円徴収されちゃうのと同様の、東海汽船クオリティだ。



よーし、生ビール飲みながらレインボーブリッジやお台場ガンダムを観るぜー!と手摺に張り付くも、船内に流れる大音響の音楽に閉口する。なんか、中デッキにステージみたいなのがこしらえられており、そこでクラブイベントみたいなのが催されているのだな。
だが、よく聞くと、昔のサザンだのドリカムだのと、選曲が古い。しかも、なんと放送サークルに所属する大学生がDJというかMCをやっている。しかもしかも、「浴衣ダンサーズ」なる一群が登場し、ステージ前に大挙するおっさん達の前で踊り狂うという、ジャバ・ザ・ハットのセール・バージもかくやという光景が繰り広げられていた。最後に「YOUNG MAN」がかかって皆で踊るという選曲も含めて、これぞ東京80’s!と思ったよ。バブルはまだ死んじゃいねー!



羽田沖で離着陸する飛行機群を眺めたり、エコの為か20時過ぎてライトが消されたお台場ガンダムを観たりとなかなか楽しかったのだが、とにかく五月蝿かったせいか、一夏に二度乗りたいとは思えない船旅でした……などというコメントに嫁が「二回乗るハメになったアタシの気持ちも考えろ!」と激怒したことは言うまでもありません。