その1 イルカとお仕事


女の子:こんにちは!こんにちは!
形霧:はーい、こんにちはー、こんにちは。いやー、働くってのもたいへんだね。



古林:おいおい、形霧!なーにまじめにヘッドバンキングしてんだよ!
形霧:あっ、性悪イルカの古林君。
古林:誰が性悪だ!



古林:良いか、形霧。俺達シロイルカはどんなに頑張って働いたってな、給料はいっしょなんだよ!給料つったって魚だけどな!だから適当にやっといた方がトクなんだ。
形霧:そうかなー。僕はそうは思わないな。
古林:あーん?



形霧:古林君、君は知っているかい?近頃人間チームの間では陸トラっていうのが流行っているのを?
古林:リストラだろ!
形霧:そうそう、そのリストラ。リストラっていうのは具体的に言えば働かない奴をクビにするって事だろ?八景島も入島者が少なくなってきた今、僕達もいつリストラされるかどうか、解らないよ?
古林:大丈夫だろ。俺達はみんなのアイドルのイルカ、八景島のイルカチームなんだから。



形霧:チッ、チッ、チッ、チッ!違うなぁ。
古林:チッチ、チッチ言いながらヒレを動かすの止めろ!ムカツクから!
形霧:僕達イルカの事をかわいいなんて言ってる奴らは製造過程で環境を破壊する工業製品であるところのプラスチックでできたイルカグッズを収集したり、仕事に疲れたって理由で満足に泳げもしないくせに小笠原や沖縄に移住したりするような、人生偏差値が低そうなアホ女だけだろ?
古林:スゲーこと言うな。まぁそうだけどよ。そういう可処分所得が高そうな奴らに好かれてれば安心だろ?
形霧:良いかい、古林君。そういうレデー達はとっても飽きっぽいのさ。僕達イルカを好きな理由第一位も「さわると気持ち良さそうだから」だってさ!彼氏のチンポの方が気持ち良いだろ!
古林:おいおい、お前の方がイメージダウンになりそうな事言ってんぞ!
形霧:人間達に僕達の超音波言語は理解できないって事になってるから大丈夫さ。チミのマン○は気持ちいいのか?



形霧:……まぁ、かしこい僕はそんな飽きっぽいバカ女やバカ女になりそうな子供達に媚を売る努力を惜しまないって訳さ。
古林:はあ、なるほどねぇ……。
形霧:古林君も頑張らないと101の裏にあるくじら料理店に体が並ぶ事になるかもよ。
古林:!!そ、そんな訳ないだろ!ちゃんと保護されてるんだから。
形霧:いやー、わからないよ、イタリア料理みたいにイルカ料理とか流行ったら。
古林:イルカ料理は熱帯の料理だろ!マゼラン諸島とか。
形霧:おや、古林君。動揺してるのか、ちゃんとした突っ込みになってないねぇ。
古林:く、くぅ。
形霧:ちなみに日本でもイルカは水揚げされてるよ。富戸とかで。でも足りないからイルカ牧場とか出来たりして。水族館で人気の無いイルカは牧場行き!なーんてね。売れないAV女優はインディーズ行き!
古林:なんでそこでAV女優が出てくんだよ!!
形霧:おんなじおんなじ。僕達が水層のアクリル板を通してさみしい女性を慰める様に、AV女優はモニターを通して寂しい男性を慰めるのさ。
古林:上手い事言ったなんて思ってんじゃないだろうな!
形霧:まぁ古林君も不安なら頑張って媚を売ることだね。
古林:く、く、くぅー!



古林:……こ、こんにちは、おねえさん。……慰められたい?
客:(このイルカ……、変)