オタク大賞R3:その2 2009年第一期のオタクニュース

 前回の続きです。
 浅井真希も交えて2009年1〜3月の気になるオタニュースを話題にトークすることに。

ビューティフル・ドリーマー」ブルーレイ発売中止

  • 発売中止の理由は何か?どうも、劇場版の発売順序とか、一作ごとに権利元が違うというのが原因らしい。
  • 原作者が「ビューティフル・ドリーマー」のことを気に入らないからだって?原作者が気に入らないから発売できないという理屈が成り立つのなら、この世の中に発売できないDVDいっぱいあるよ(笑)!
  • HELLSING」がテレビアニメ化(最初のやつですね)された際、平野耕太くんは放送中にも関わらず「誰かアニメ化してくんねーかなー」と言っていた(笑)。

佐藤秀峰の公式サイトに掲載されているプロフィール漫画が話題に

http://satoshuho.com/index.html

  • デスまんが道松永豊和の「邪宗まんが道」だったっけ?*1)の「その後」をハイクオリティでやった、みたいな漫画。作家の叫びが籠もっている。うらみつらみをエネルギーにして書く人はいっぱいいるが、それを「ブラックジャックによろしく」のような漫画を書く人がやるとは。
  • これだけはきちんと言っておきたいのだが、編集者と漫画家はもうちょっと一緒にごはん食べる機会を増やしたり、理由も無く飲んだりした方が良い。最近、経費削減だなんだで、編集者と漫画家の間にコミュニケーションが不足している。
  • 編集者と作家の間には信頼関係というか共犯関係がなくてはならない。全く同じ条件で多数のクライアントからオファーがきたら、信頼関係のある方を選ぶ。多少条件が悪くても、共犯関係が成立しそうなところを選ぶ場合もある。面白い仕事ができるから。

DRAGONBALL EVOLUTION』に対する鳥山明のコメントが話題に

脚本やキャラクター造りは原作者としては「え?」って感じはありますが、監督さんや俳優の皆さん、スタッフなど、現場は超優秀な人達ばかりです。
ボクやファンの皆さんは別次元の『新ドラゴンボール』として鑑賞するのが正解かもしれません。
もしかしたら現場のパワーで大傑作になっているかもしれませんよ!
大いに期待しています!!

  • 鳥山明はいい人。本当にひどいコメントを出したら表に出ない。
  • Mixiの関連日記で「なんて無責任な!原作者としてちゃんと責任をとれ!」と怒ってる人がいて、普通の人の感想って怖いと思った。
  • 嫁に出した娘が改造人間にされて戻ってきたとして、それは親の責任なのか?ショッカーの責任じゃないのか(笑)?

今夏、等身大のガンダムがお台場に出現!

2次元キャラクター結婚認定協会

2.D.C.M.A

  • 「火星の土地売ります」ビジネスが遂にオタ業界にも
  • なんでこの教会に1000円払わなきゃいけないんだ?脳内で「俺の嫁」じゃ駄目なのか?
  • 現在、オタク大賞の審査員でお馴染みの石黒直樹さんが読子・リードマンとの結婚を申し込んでいます(笑)

産総研、女性型ヒューマノイドロボット「HRP-4C」を発表

産総研:人間に近い外観と動作性能を備えたロボットの開発に成功
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2009/pr20090316/fig3.jpg

  • 凄い!一目見て「抜ける!」と思った。
  • 顔がどことなくオリエント工業製(笑)。
  • ただ、この顔にこのボディをつけた製作者はオタ偏差値が低い。最新型なのに顔も髪型も古い。未来になって、これを見たら泣く。「ロボコップ2」の試作ケイン(一杯出てくる試作ロボコップ2)とか「コンバトラーV」の試作ガルーダなどに感じるような、いとおしさがある。
  • 製作者はどちらかといえばヤンマガ好きだと思う(笑)。
  • WALL・E/ウォーリー」に出てくるロボットは全部ドジっ子。劇中、超巨大企業のBnL社がロボットやら宇宙船やらを作っているという設定なので、自作したBnL社シールをプリンターに貼った。プリンターの調子が悪くても「ドジっ子萌え〜」と許せる(笑)。

最近の10代後半オタ

北朝鮮飛翔体発射事件

  • リアル王立宇宙軍みたいな話だった。「国境近くで打ち上げる?!」みたいな(笑)。
  • 技術者の立場を想像すると、こんなにキツイ話はない。資材は無い、技術は無い、前任者は多分この世にいない(笑)。唯一の楽しみは核爆弾の開発担当者と飲んで愚痴を言い合うことくらいでは。
  • PAC3が桜をバックに待機してる映像は良かった。背後のマンションでは布団干してたりなんかして、「日常の中の戦争」みたいな。押井守みたいな。

桃鉄80兆円要求事件

  • こういう人はどこにでもいる。武装神姫でもあって、最初は丁寧なのだが、最後のほうは「こんなに言ってるのにどうして?!」となる。100通メールを出していると、その人の中で思いが100倍になる。好きなあまりジョン・レノン撃ち殺しちゃう、みたいな。
  • 記事のコメントがヒドい。「80兆円という非常識な金額だが、桃鉄の中では稼げそうな額であるのが笑える」(笑)

感想

 というわけで、実演あり、玩具の本質に迫る深い発言ありと、フィギュアやガレージキットや造形全般に興味がある人にとっては夢のような一夜であった。本文中にも書いたように、壇上で浅井真希が製作したあしゅら男爵の顔は、是非手元でご覧下さいと、客から客へ手渡しで渡されたのだが、順番的に自分のところに渡ってくる頃にはアクシデントで多少つぶれたり歪んだりしてるのかなと想像していたら、全くそんなことなかった。皆、リテラシー高いね。


 素顔の浅井真希は流石関西人というべきかトークもお手の者で、後半のオタニューストークショーでは時に他の出演者を圧倒していた。模型以外の知識も豊富で、オタク大将審査員に何かの枠で登場すれば良いのにと思った。


 会場の雰囲気はというと、いきなり「スカルピー知ってる人?」「実際にフィギュア作った経験のある人?」「同業者の人?」「浅井真紀を知ってる人?」等の挙手確認が。しかも、かなりの割合で手を挙げる人達が。どうも当日のロフトプラスワンはいつにも増して濃い客ばかりだったらしい。
 なんだか自分の横にMAX渡辺に激似の人がいるな〜と思っていたら、「ファクトリー云々……」「日本で一番顔が売れている社長……」等の話題に反応していたので、どうも本人だったらしい。私はどちらかといえば粘土こねるよりもキット改造の方に興味があって、MAX渡辺東海村原八の造形術にも興味があるのだが、少なくとも後者の場合は「模型塾」に参加してくれってことなのかもしれん。
 他にも、ガイナックスや角川の偉い人、モデラーやライター等、いわゆる業界関連の方々が一杯だったらしい。


 スピンオフ企画としての「オタク大賞R」だが、こういう風にその分野の第一人者を呼んで実演して貰ったり深く話を聞くというのは良いねぇ。浸透し、拡散したオタ文化を俯瞰することには最早限界があるが、エッジの部分で深く切り取るのは可能であったのだ、みたいな。今後もこういう具合にゲーム業界や婦女子業界の第一人者を呼んだりするのだろうか。でも、第一回の井上敏樹特集のような企画で、実際に井上敏樹を呼ぶのは難しいかもしれないけれど。
 次回は7月頃に開催するそうなのだが、都合のつく限り参加してみたいねぇ。